~ドクター・ラオシーの夢うつつ~【その十三】
投稿日 2021.04.01
“名にし負う研究センター” でのラオシーの研究テーマは、“糖尿病治療における細胞移植の実用化” になりました。ラオシーは、日の丸を背負って勇躍、カナダのアルバータ州エドモントンにある研究所に細胞分離や動物実験の技術を学びに出かけました。カナダの国はインスリンの発見でノーベル医学生理学賞に輝いた“フレデリック・バンティングとチャールズ・ベスト以来、伝統的に糖尿病治療に誇りを持っています。膵臓から分離したランゲルハンス島を色素で染めて顕微鏡でのぞくと、インスリン分泌細胞が、まるでルビーの宝石ように真っ赤に輝いて見えるのです。ラオシーは、たちまちのうちに、この細胞の虜(とりこ)になってしまいました。エドモントンの長い冬もどこ吹く風、オーロラの輝く晩もブリザードの吹き荒れる夜も、ラオシーは、涙さえ凍りつく極寒の地で、春が来るまで、ひたすら、このルビーの宝石を追い求めていたのです。
ユーカリ血管クリニック
脈管および透析専門医の経験豊富な医師と親切なスタッフが、アットホームな雰囲気で、皆さまのお悩みに向き合います。頚部・胸腹部・四肢の動静脈の疾患(動脈硬化・下肢静脈瘤・静脈血栓症・リンパ浮腫・透析シャント血管)を専門にしております。日帰り治療として、下肢静脈瘤には、血管内焼灼術、医療用接着剤によるグルー治療や硬化療法を、透析シャントには血管拡張術を、いずれも傷跡がなく痛みの少ないカテーテル治療で行っております。