~ドクター・ラオシーの夢うつつ~【その五】
投稿日 2021.01.15
医学校は卒業できたものの、ラオシーは、春まだき、奥入瀬(おいらせ)の雪解け道をリュックひとつで、さまよっておりました。途中、温湯(ぬるゆ)に、 こけしをもとめ、亡くした妹の代わりに抱いて、ふもとの街に降りてくると、 真っ白な裾野の津軽富士に魅入られ、お城の残雪に入ってゆきました。 りんご酒に酔い、うつらうつらしていると、うしろから懐かしい声がこだまして 来ました。お兄ちゃーん!振りかえると故郷のバス停の彼女が、雪灯りの向こうにたたずんでいたのです。妹も生きていれば、同じくらいの年格好だろうに ・・・はっと目ざめた ラオシーは、いよいよ医者になる覚悟を決め、その晩の夜行列車に乗り込みました。その頃、東京では、 行方不明のラオシーに付属病院の院長先生からお呼びがかかっていたそうです。(つづく)
ユーカリ血管クリニック
脈管および透析専門医の経験豊富な医師と親切なスタッフが、アットホームな雰囲気で、皆さまのお悩みに向き合います。頚部・胸腹部・四肢の動静脈の疾患(動脈硬化・下肢静脈瘤・静脈血栓症・リンパ浮腫・透析シャント血管)を専門にしております。日帰り治療として、下肢静脈瘤には、血管内焼灼術、医療用接着剤によるグルー治療や硬化療法を、透析シャントには血管拡張術を、いずれも傷跡がなく痛みの