~ドクター・ラオシーの夢うつつ~【その二十一】
投稿日 2022.08.01
バンクーバーの夏は、とても日が長くなります。人々はこの季節にさまざまなアウトドアの活動やバーベキューを遅くまで楽しむことができます。眩しい陽の光、芝生に伸びる長い影、美しい花々と緑のコントラスト、白雲なびく紺碧の空、まるで風景が止まったような日々を過ごします。バンクーバー総合病院のスタッフも交代で夏休みに入りました。ひまになったラオシーがメインストリートを散歩しているとき、ふと“ Vein Clinic : ヴェイン・クリニック ” なる看板に目が止まりました。この地には、静脈の病気に対する専門のクリニックがあるのです。静脈は動脈に比べて緊急性が低いと思われているので、日本では多くの潜在的な患者さんが、適切な医療を受ける機会が極めて少ないことをラオシーは憂いておりました。その頃、”腎臓病のメッカ” を任ずる ”名にし負う国立病院” で、外科部長を勤める親友の先生から、“今度、市民病院として再出発することになったので・・・”と、 放浪するラオシーを案じて声をかけてくれました。バンクーバーの街に風が立ちはじめる頃、ラオシーは再び日本に戻ることにしたのです。 (つづく)
ユーカリ血管クリニック
脈管および透析専門医の経験豊富な医師と親切なスタッフが、アットホームな雰囲気で、皆さまのお悩みに向き合います。頚部・胸腹部・四肢の動静脈の疾患(動脈硬化・下肢静脈瘤・静脈血栓症・リンパ浮腫・透析シャント血管)を専門にしております。日帰り治療として、下肢静脈瘤には、血管内焼灼術、医療用接着剤によるグルー治療や硬化療法を、透析シャントには血管拡張術を、いずれも傷跡がなく痛みの少ないカテーテル治療で行っております。