~ドクター・ラオシーの夢うつつ~【その二十】
投稿日 2022.06.01
バンクーバーの冬は、暗く長く、毎日毎日、雨がそぼ降り、人も街も眠っているかのような日々が続きます。昼間が少し長くなったなと思う頃、突然、早咲きの桜がほころび始め、たっぷり水を吸った新しい緑が、一気に芽吹いて、どこの路地を歩いても、まるで公園を散歩しているような美しい街に生まれ変わるのです。そんな街の総合病院で、ラオシーは、ゲスト・ドクターとして、ここカナダの医療の現状を見聞する日々でした。ときどき、北米のミーティングや、大西洋をまたいで欧州の学会へ出かけることも、日本では考えられないほど容易なのです。欧米の制度にあるSabbatical(サバティカル:大学の教員や研究者が一年程度の有給休暇を取得して見識を高める機会)を見習ったラオシーは、自らの来し方、行く末を見つめる日々を、このバンクーバーの地で過ごせたことを、今も人生の宝物のように思い出すのです。(つづく)
ユーカリ血管クリニック
脈管および透析専門医の経験豊富な医師と親切なスタッフが、アットホームな雰囲気で、皆さまのお悩みに向き合います。頚部・胸腹部・四肢の動静脈の疾患(動脈硬化・下肢静脈瘤・静脈血栓症・リンパ浮腫・透析シャント血管)を専門にしております。日帰り治療として、下肢静脈瘤には、血管内焼灼術、医療用接着剤によるグルー治療や硬化療法を、透析シャントには血管拡張術を、いずれも傷跡がなく痛みの少ないカテーテル治療で行っております。