
「さくら画の会」は、発足して約50年の歴史を誇る絵画サークルです。佐倉市を中心に八千代市、印西市、船橋市などから絵を描くことが好きな約30名の会員が所属。佐倉市立中央公民館での定例会活動(毎月第2・第4日曜日)を始め、毎年夏と秋に作品展を開催しているほか、年4回、写生会を実施するなど、精力的に活動に取り組んでいます。
10月中旬、今年3回目となる写生会が佐倉城址公園で行われました。写生会には約15名が参加。それぞれの場所で午前中から絵筆を走らせます。10月といっても今年はまだ緑が多く、この日は前日に降った雨の影響もあり、木々の葉が瑞々しく映ります。



散策路沿いでキャンバスを構える女性は、入会して10年以上。「楽しくて和気あいあいで、色々と教えてくれて、励ましにもなる」と語り、自己流で描いていた頃には得られなかった充実感を滲ませます。





副会長を担い、船橋から通う女性は、中学時代の恩師で前代講師の故・原 三郎先生と約40年ぶりに佐倉市立美術館で再会したことを機に入会。「組織がしっかりしていて、皆やさしいので、通い続けられています」と、恩師への思いとともに活動を振り返ります。

下絵を水彩で描いていた女性は、「最初は自分の絵心を満たすためだったが、子どものように先生に褒められたい一心で頑張って、100号まで描くことができたのは原先生のおかげ」と感謝に溢れます。

「佐倉市立美術館が立派でここで展示したい」という気持ちから入会した女性は酒々井町在住。「レベルが高くて追いつくのが大変」と笑いながら、現在、講師を務める征矢富夫(そや とむお)先生を呼び止め、積極的に指導を仰ぎます。
征矢先生は、前代講師の故・原 三郎先生と教員同士で親交もあったことから、昨年の春、後任の講師に就任。「本人の良さを殺さないように」との原先生からの言葉を大切に指導を行っています。
「ここまでOKです」、「メリハリつけて」、「写真を撮っておいたら」など、やさしくアドバイスしていました。

最後の講評では、木々に作品を立てかけるなどして、一つひとつ征矢先生が批評していきます。自分の作品だけでなく、会員それぞれの作品を食い入るように見つめ、講師の言葉に真剣に耳を傾ける会員たちの姿が印象的です。



「色が単調にならないように」、「木の色のメリハリをつける」、「全体に白が入り過ぎていると、ぼやけてしまう」、「達者な筆使いです。緑を参考にしてください」などの批評が聞かれました。

10月第4日曜日の中央公民館の定例会では、自由画をテーマに開催。写生会の作品の続きに取り組む方や作品を持参する方、また、新たな題材を描く方など様々です




入会して約20年の男性は、自分の家に飾れる絵を描くことを信条としており、サイズは10号までに留めています。この日は、制作を目的に足を運んだ羽黒山の風景を10号で描いていました。


佐倉城址公園の風景画の続きに取り組む女性は、「学生時代、美術は5だったのよ」と、茶目っ気たっぷりに話し、慣れた手つきで素早く仕上げていきます。写生会から入会した2名の新会員も改めて紹介され、歓迎を受けるなか、制作に励んでいました。




描いている仲間のもとに行き、題材や描き方の話で盛り上がったり、画材について尋ねるなど、教室のいたるところで、絵画談義に花が咲きます。



写生会の時と同様、講評の際には、自分の作品でなくても集まり、興味深く作品を眺めながら、征矢先生の言葉に熱心に耳を傾け、皆、向上心に溢れます。





会について、どの会員も口を揃えるのが、「皆やさしくて、和気あいあい」。講師と会員たちが長年にわたり築いてきた雰囲気が魅力。全国規模の美術団体に所属し、県展などへの出品を目指す会員らを始め、油絵をゼロから学び始めた方や水彩が好きな方など、目標や趣向は様々ですが、絵が好きな人たちが集い、互いに高め合い、笑い合える仲間との時間が、継続の源です。




11月中旬には、サークルの有志による小品を中心とした「楽画喜会(らくがきかい)作品展」が佐倉市立臼井公民館で開催されます。「楽画喜会作品展」の詳細は、イベント情報をご覧ください! https://digital-stad.jp/event/
芸術の秋!絵に興味のある方はもちろん、この機会に「さくら画の会」の皆さんの作品にふれてみませんか。
「さくら画の会」では、現在、会員を募集中です!絵を描くことが好きな方、絵を習ってみたい方など、お気軽にお問い合わせください。