
自分の骨密度を把握していますか?骨粗しょう症を正しく知って骨折予防!
投稿日 2025.05.15
骨粗しょう症は、早期に気づくことが大切です。骨密度のチェックや運動、バランスのとれた食事で予防できます。万一骨折してしまったら、治療を続けリハビリや運動で転倒を防ぎましょう。再発を防ぐためには、治療を続けることが重要です。

Q.骨粗しょう症とはどんな病気?
骨粗しょう症とは、骨がもろくなり、ちょっとしたことで骨折しやすくなる病気です。日本では、およそ1,300万人の方が骨粗しょう症だと考えられていますが、実際に治療を受けている人は、たったの18%しかいないと言われています。

なぜ治療を受けている人が少ないのでしょうか?
その理由の一つは、骨粗しょう症の検診を受ける人が少なく、全体の5%ほどしかいないからです。また、骨が弱くなっても痛みなどの症状がないため、自分では気づきにくいことも原因です。
多くの場合、骨が折れて初めて病気が見つかります。そして、骨折して手術を受けた後に治療(薬を飲んだり注射をしたり)を始めても、それを長く続ける人はあまりいません。1年以上治療を続けられた人は全体の約36%、特に足の付け根(大腿骨近位部)を骨折した後に治療を続けた人は約19%と、とても少ないのが現状です。
Q.骨粗しょう症を早めに発見するためにはどうしたらいいの?
骨粗しょう症が心配な方は、次の3つをぜひ試してみてください。
① お住まいの市町村で行われている「骨粗しょう症検診」を受けて、骨の強さ(骨密度)をチェックしましょう!
早めに検査を受けることで、骨折のリスクが分かり、予防や治療につながります。
② かかりつけの医師に相談してみましょう!
糖尿病やリウマチなど、骨粗しょう症になりやすい病気もあるため、ほかの病気で通院している方も注意が必要です。
③「FRAX®︎(フラックス)」というインターネットの簡単なツールを使って、自分の骨折リスクを調べてみましょう!
FRAX®︎は世界保健機関(WHO)が作った方法で、40歳以上の方が対象です。今後10年間で骨折する可能性をパーセントで教えてくれます。もし15%以上と出たら、一度医師に相談してみましょう。

Q.骨折してしまったらどうすればいいの?

骨折した場所によっては、すぐに手術が必要なこともありますし、手術をしないで治療することもあります。しかし、どちらの場合でも「骨を強くする薬」をできるだけ早く始めることがとても大切です。
① 医師と相談して、自分に合ったお薬を見つけましょう。
骨粗しょう症のお薬にはいろいろな種類があり、毎日飲むもの・週に1回・月に1回・注射剤など、使い方もさまざまです。治療は長く続くことがあるので、自分の生活リズムに合ったお薬を選ぶことが大切です。
② 次の骨折を防ぐことを意識しましょう。
一度骨折すると、また別の場所を折ってしまうリスクが何倍にも高くなると言われています。次の骨折を防ぐことがとても大事です。
③ リハビリや下肢の運動を続けて、転ばない体づくりをしましょう。
たとえば「片足立ち」や「スクワット」などの簡単な運動を続けることで、バランスがよくなり、転びにくくなります。転倒を防げれば、骨折も防ぐことができます!

当院に併設されている健診センターの人間ドックの追加オプションとして骨密度検査もできます。