考えよう これからのこと
~最期まで自分らしく過ごすために~ vol.3
投稿日 2024.07.25
ACPの検討方法について
Step1 希望や思いについて考えましょう
あなたの生活で大切にしたいことや、あなたの人生の目標・希望や思いについて考えてみましょう。今のあなたの考え方を示しておくことは、将来ご家族などがあなたの気持ちを考えて判断するのに役立つでしょう。
- あなたの人生の目標・希望や思いは何でしょうか?
- あなたにとって、何が大切か考えてみましょう。
Step2 健康について学び、考えましょう
かかりつけ医や他の医療者にあなたの健康について相談することも大切です。もし何らかの病気がある場合には、あなたはその病状が将来どうなるか、今後どういう治療ができるのか、それらの治療でどういったことが期待できるかを知ることができます。
あなたの希望や思いにそって考えましょう。
例えば・・・・
- 私の希望は、治療の結果、どのような状態で療養を続けることになっても病気と闘って一日でも長く生きることです。
- 私の願いは、自分の望む生活ができる(生活の質を保つ)ことを目指して、苦痛をとることに焦点を当てた治療をしてもらうことです。
- 私は病気を治す治療は受け入れていますが、それによって良くならなかったり、生活の質が保たれなかったりする場合には、自然な死を迎える方向に切り替えたいと思います。
- どのような状況であっても、延命につながるだけの蘇生術や集中治療などの処置は避けたいと思っています。
Step3 あなたの代わりに伝えてくれる人を選びましょう
予期しないできごとや突然の病気で、自分の希望を伝えることができなくなるかもしれません。認知症などでは、医療やケアについての希望を伝えたり、選択する能力が少しずつなくなることもあるでしょう。あなた自身で意思決定できなくなった時に、あなたに代わって意思を伝えてくれる人(代理人)を選んでおくことが大切です。その代理人は家族でも親しい友人でも構いませんが、信頼して任せることができる人にお願いし、あなたの希望や思いをしっかり伝えておきましょう。
- 複雑で困難な状況でもあなたの希望や思いを尊重して判断できる人を選びましょう。
- 必要だと思うあなたの周囲の人に、代理人を紹介しましょう。
Step4 希望や思いについて話し合いましょう
Step3までにあなたが考えた希望をもとに、医療や生活に関するあなたの希望や思いについて代理人と医療者に伝えましょう。あなたの希望や思いを周りの人に理解してもらうために重要なことは、あなたと代理人と医療者が繰り返し話し合うことです。しっかり話し合うことで、あなたの思いや考えがより具体的で現実的なものにまとまり、互いの理解が深まることでしょう。
Stpe5 考えを文書に残しましょう(当院では「私の希望書」)
話し合ったことを記録として残しておきます。「私の希望書」には話し合った人や日時を記入する箇所があります。自由記載欄に希望や思いを書くのもよいでしょう。
今のあなたの希望や思いは時間とともに変化したり、健康状態により変わってくる可能性があります。その都度「私の希望書」を見直してみて、変えてもらって構いません。どう気持ちが変わったかも話し合うことが大切です。