栄養科通信:お雑煮
投稿日 2025.01.07
お雑煮は、お正月に食べる伝統的な日本料理です。お雑煮の歴史は古く、平安時代から食べられていました。当時、お餅は農耕民族である日本人にとって、「ハレの日」に食べるおめでたい食べ物でした。里芋やお餅、にんじん、大根などを、その年の最初に井戸や川から汲んだ若水と、新年初めての火で時間をかけて煮込み、元日に食べたことが始まりだと言われています。
具材の意味
お雑煮の中には、お餅の他に里芋やにんじん、大根などの具材が入っています。
里芋…子芋をたくさんつけるため、子孫繁栄。
大根…角が立たないように丸く切って家庭円満。
にんじん…赤色であるため魔除けの効果。
また、地域によって味付けの特徴が異なります。
関西地方のお雑煮は白味噌仕立てが多く、一方で、近畿地方を除く西日本と関東地方では、すまし汁で仕立てることが多いようです。能登半島や出雲地方では小豆の入ったお雑煮が食べられています。
~お餅の豆知識~
白米のうるち米と餅の原材料のもち米では、でんぷんのアミロースとアミロペクチンの割合が異なります。お餅は消化しやすく腹持ちが良いです。さらに、よく噛むことで満腹中枢が刺激されるため早く満腹になりやすいです。しかし、消化しやすい分血糖値も上がりやすいので、食物繊維の多い野菜やキノコ類、海藻類、たんぱく質などを組み合わせたお雑煮にするとさらに腹持ちが良くなります。
冷めた状態のお餅は消化不良の原因となるため、温かいうちにいただきましょう。
今年のお正月は、いつもと違ったお雑煮を食べてみるのも良いかもしれませんね。