慢性腎臓病と食事
投稿日 2024.05.09
慢性腎臓病の食事療法は、個々の腎臓の状態や年齢、性別、生活状況等によって異なるため、当院では、医師の指示のもと個別に栄養相談を行っています。慢性腎臓病の要因のひとつに高血圧症や脂質異常症、高尿酸血症などの生活習慣病があげられます。まずは食生活を振り返り生活習慣病を防ぐこと・悪化させないことが腎臓を守る第一歩です。
主食、主菜、副菜をバランスよく食べましょう
近年糖質制限が話題となり、主食を控えている方も多いですが、おかず中心の食事は食塩やたんぱく質、脂質の摂り過ぎにつながることがあります。エネルギー制限や糖質制限の指示がない方は適正量の主食も食べましょう。
適正体重を維持しましょう
肥満(BMI25以上)は生活習慣病の要因となります。肥満である場合は、まず食事量や間食、飲酒量の見直しをします。極端なエネルギー制限や過度な運動は栄養状態の低下を招く恐れもあるため1ヶ月に1~2kgを目安にゆるやかに適正体重へ近づけましょう。
適塩を心がけましょう
食塩の過剰摂取は高血圧につながります。
減塩の方法は様々ですが、一番大切なのは「継続すること」です。まずは、調味料は使いすぎず素材本来の味を味わうこと、高塩分食品(漬物や汁物、麺類、加工食品等)の摂取頻度を減らしていくことを意識しましょう。また酢や香辛料、香味野菜を使って、味付けにメリハリをつけましょう。ただし、食塩は体に必要な成分でもあるため極端な制限には注意が必要です。
すでに治療中の方やその他疾患のある方は、自己判断せず、医師や管理栄養士へご相談ください。
栄養相談をご希望される場合は、まず受診していただき、その際主治医へご相談ください。