江戸時代の佐原は、江戸への販売を目的に酒や醤油といった醸造業が数多く誕生しており、江戸の食文化を支える地域として発展しました。江戸優りと呼ばれた佐原の黄金時代は江戸の末期から明治の初めあたりで、その時代に醸造業は大きく発展し、酒や醤油といった発酵食品販売以外の事業も展開する中で、総合商社化していました。江戸時代の天保における人口調査では佐原の人口は約5300人で、その約半数の2500人が酒造りに従事していたと言われており、佐原では発酵関連産業がいかに盛んであったかを物語っています。このコーナーでは、佐原の発酵文化を紐解き、お届けいたします。