喫煙のリスク
タバコの煙には様々な有害物質が含まれており、がんや高血圧、メタボリックシンドローム、胃潰瘍、不整脈など様々な病気をひき起こします。なかでも、慢性閉塞塞性肺疾患(COPD)は喫煙者の5~6人に1人がかかる病気です。日本では500万人以上がかかっているとされていますが病気そのものがあまり知られていないため、病気であることを自覚しにくく、喫煙を続けて重症化してしまうことが多いです。「タバコを吸っている(吸っていた) から」「咳・痰はタバコのせいで、いつもあるから」といった理由で、ご自身の症状を過小評価しがちです。
喫煙によってひき起こる病気
慢性塞栓性肺疾患(COPD)
1日当たりの喫煙本数を、喫煙年数と掛け合わせたものを喫煙指数といいます。
喫煙指数が400で19%、1,200以上では70%の方がCOPDと診断されます。
COPDを疑う特徴
- 40歳以上
- 咳、痰
- 動いた時の息切れ
- 風邪を引きやすい
- 症状が風邪をひくと悪くなる
喫煙指数
喫煙本数(1日当たり)×喫煙年数
【例1】
1日20本を45年間吸っていた場合
喫煙指数=20本×45年=900
【例2】
1日40本を40年間、1日20本を10年間吸っていた場合
喫煙指数=40本×40年+20本×10年=1,800
喫煙により一度破壊されてしまった肺や気道(気管支、細気管支など)は元には戻りません。また、呼吸機能も18~20歳をピークとして、加齢により徐々に悪化します。このため、長期間や多量の喫煙をしている方のみならず、禁煙してから年月を経過して症状が出現してくることもあります。COPDの治療は現在、吸入薬(一般的には1日1回、1回1吸入)で治療することが多く、呼吸機能の検査で出てくる「肺年齢」を若干若返らせることができる可能性があります。ただし、吸入治療を行っても、喫煙を続けたままですと効果がかなり限られてしまうほか、吸入薬は肺そのものを修復する薬ではありませんので、やめると元に戻ってしまいます。このため、長期間吸入薬を続けていただくことをおすすめします。また、タバコによるCOPDの悪化スピードは禁煙により鈍化します。この記事をご覧になったことをきっかけに、禁煙していただくことをおすすめします。
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