“今までと違う”手足口病
今年は「手足口病警報」が発表されています。
今までの手足口病(hand, foot and mouth disease)はその名の通り、手と足と口を中心に大きさ数ミリの水を含んだ発疹が主症状でしたが、最近の手足口病は顔やお尻など全身に発疹が出る方が多いです。
手足口病の症状
ウイルスに感染してから2~4日で発症しますが、最初の1~2日は熱のみでその後発疹が確認されることもあることから、発熱してすぐの診断は難しいこともあります。口の中にはのどを中心に口内炎が多発し痛くて飲食できなくなることもありますが、数日で改善し食事量も戻り、日常生活に影響が出なくなれば登園・登校は許可されています。ただし登園・登校ができるようになっても1~2週(便中には1~2ヵ月)はウイルスが存在するため感染力は残ったままです。
感染力を持った状態で集団生活に戻ることも感染がなかなか収束しない原因の1つかもしれません。
大人への感染
こどもの病気と思われがちですが、たまたま大人になるまで感染せず免疫を持っていない方や、家庭内の濃厚接触などで大人が感染することもあります。今年は大人の発症も多いと言われており、大人はこどもに比べ症状が強く出る傾向にあるため足の裏に発疹が多発すると痛みでガニ股歩きになってしまうこともあります。
予防
手足口病の原因ウイルスなどは予防ワクチンも特効薬もなく、眼にも見えない・・・このような感染症を防ぐことは簡単なことではありません。
手足口病はくしゃみなどの飛沫によって感染する「飛沫感染」と唾液などがついたおもちゃの使用などの「接触感染」、トイレ後の不十分な手洗いなどが原因となる「糞口感染」が主な感染経路です。日頃から石鹸でのこまめな手洗いとマスクの着用などで予防しましょう。
感染症への対策
コロナの流行時にも何度も注意喚起があったように、こまめな手洗いとうがい、咳エチケットなどを日頃から行い習慣づけておきましょう。また、夏休みは生活リズムが崩れがちです。朝食をしっかり摂ることや十分な睡眠などの生活習慣にも気をつけましょう。
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