ユーカリ血管クリニック ～連載エッセイ～
投稿日 2025.08.04
ユーカリ血管クリニックは
脈管および透析専門医の経験豊富な医師と親切なスタッフが、アットホームな雰囲気で、皆さまのお悩みに向き合います。
頚部・胸腹部・四肢の動静脈の疾患（動脈硬化・下肢静脈瘤・静脈血栓症・リンパ浮腫・透析シャント血管）を専門にしております。
日帰り治療として、下肢静脈瘤には、血管内焼灼術、医療用接着剤によるグルー治療や硬化療法を、透析シャントには血管拡張術を、いずれも傷跡がなく痛みの少ないカテーテル治療で行っております。
～ドクター・ラオシーの夢うつつ～【その三十九】
ラオシー少年は、昔の後楽園球場に連れて行ってもらったことがあります。
“四番サード長島！” 場内アナウンスが流れ、背番号3が、おもむろにバットを構えると球場は静まりかえります。つぎの瞬間、スイング一閃（いっせん）、白球はハレー彗星のように夜空に消えてゆきました。バックスクリーンに噴水が上がり、左右のベルが揺れる中、長嶋は、黙々とダイアモンドを一周します。圧倒的オーラでしたね。今になってラオシーは思うのです。ここ佐倉の野球少年に、先の大戦に殉じ、戦傷に斃れた英霊たちが降臨し、野球選手として、戦後の復興に尽くす日本人のすべてに勇気と希望を与え続けてくれたのではないのかと。戦後80年の終戦の日を前に、英霊たちは、ようやく長嶋さんを天に召し、永年の労をねぎらっているのでしょうか？でも、ラオシーには聞こえるのです。あの明るいカン高い声が！“長嶋茂雄は永遠に不滅ですよー！”（つづく）。
