「共感」から「協働」へ
投稿日 2025.01.30
まちづくりコラム vol.66
このコーナーでは、「市民協働によるまちづくり」について、
STaDプロデューサー中村正明が北総エリアでの事例を交えお伝えします!
私は、市民協働によるまちづくりをテーマとした講演を各地でさせていただいており、先日も茂原市よりお招きいただき、自治体関係者や市民活動に取り組まれる方々の前でお話する機会をいただきました。
今回の講演では、「協働はみんなで奏でるハーモニー ~ 市民協働 基本の き ~」と題して、市民協働の現状や課題について事例を交えてお話させていただきました。
講演会終了後の情報交換や日頃のまちづくり関係者との情報交換の中で最近気になっているのが、「こんなに地域のためにいいことをやっているのに、何で協力者やイベント参加者が増えないのだろう?」という声が多いことです。お話を伺う中では、確かにそれぞれ素晴らしい取り組みで、関係者の熱い想いも伝わってくるのですが、私が聞いていても今一つ自分ごとにまではならないと感じることも多いですね。それはなぜかと考えてみると、取り組まれている事業内容やイベント概要についての詳しい説明は伺うのですが、その事業を実施する背景としての社会課題や、解決のためのアプローチの独自性等についての説明が弱いからなのかもしれないと感じます。また、最近のまちづくりの取り組みでは、様々な団体や企業との連携による取り組みが増えていることは良いことだと思うのですが、関わる方が増えることでの伝え方・伝わり方の違いも気になるところです。中でも、企業との連携による取り組みの場合には、伝えたい相手にとって関心の低いテーマの事業の場合は、企業の営業の一環に見えてしまうこともあると思いますので、慎重に対応したいところですね。
このような状況を解決するために大切にしたいことは、伝える相手に対して「共感」を得ることを意識することが大切だと感じます。伝える相手によって、「共感」していただくための伝え方を変える必要もあるでしょう。ぜひ、みなさんの素晴らしい活動や事業の伝え方をちょっとだけ「共感」を意識され、関係者とのより良いパートナーシップや、協力者・応援者等との市民協働が推進されることを願っております。
みなさまからの市民協働に関するご意見やお悩みなど、ぜひ、お聞かせいただけましたら幸いです。